最近、ネットの掲示板を見ていて驚いたことがあります。
「祖父の時代から家族がみんな理容師で自宅で床屋をやっていましたが、最近は床屋を利用されない男性が減り、コロナもあり、店を閉めて美容室で働こうと思っています」
これに対して、「あなたは美容師免許を持っていますか」とコメントがついていて、「いえ、理容師免許のみです」と本人返答が残されており、ここで投稿は終わっていました。
どこに驚いたのか、お分かりでしょうか。
理容師は美容院では働けない
さて、理容師、美容師のみなさん。専門学校時代に理美容の歴史など座学の授業があったかと思いますが、理美容業に法律があることを忘れてはいませんよね。少し思い出してみてください。昭和22年に施行された理容師法、昭和32年に施行された美容師法では、理容師は床屋(理容所)、美容師は美容院(美容所)でしか働くことができないと定めています。とすると、冒頭で紹介させていただいた投稿のおかしなところ、もうお分かりですよね。本人が間違っていて、イチコメさんが正しいことが分かります。
転職する機会で、今一度、こうした基本に立ち戻ることは何事も冷静に受け止めることが出来て、復習にもなってあなたのタメになるのかもしれませんね。
床屋は減り、美容院が増えている現実
そんな働く場所が限定される理美容業界。実はその働く場所について、昨今大きな変化が起きていることをご存知ですか。理容所の閉鎖に歯止めがかからず、美容所はどんどん開設されている現実。働き盛りの皆さんからすれば、美容師は働く場所を選べますが、理容師は働く場所を探すのに一苦労するということになります。
コロナの影響を受けていない2019年度で、理容所の数は美容所の約半分以下となっており、1割ほどしか差がなかった30年前と比べ、理容所の閉鎖は加速していく一方です。このあたり、実際の理容師免許を取得する若い世代も減り、専門学校の理容コースが無くなっていて、みなさんの方がよくご存知かもしれませんね。
なら、店舗数が増えているQBハウスは美容院?
QBハウスは床屋、美容院、どちらなのでしょうか。ヒントとして、QBハウスのスタッフ比率は、美容師70%、理容師26%、両方の免許を保有している社員が4%となっています。もう、お分かりですね。一見、同じように見えるQBハウス。実は床屋の店舗もあれば、美容院の店舗もあるというワケです。
なので、皆さんがお持ちの免許の種類によっては働ける店舗、働けない店舗が存在するということになりますが、勤務先については面接・面談時に詳しくお話をしており、ご自宅から最寄り店舗をおススメしています。是非、安心してご応募ください。
今回のコラムに含まれている内容含め、1本の動画にしてみましたので是非ご覧ください。
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