いちスタイリストとしてだけではなく、トレーナー、店長、エリアマネージャーとステップアップできるQBハウス。理美容師歴や売り上げなどではなく、役職登用のためのテストを設け、合格者を登用しています。大切なのは「QBハウスで「成長したい」という意欲があれば、自分の思う未来を描くことも可能なのです。
今回お話を伺ったのは、青木 正太さん。「初めは店長を目指す気はなかった」という青木さんが、なぜ店長を目指すことになったのか。店長となった今、どんな想いを持つようになったのかをお聞きしました。
「理想の店長は、人のために行動できる人」
QBハウス イトーヨーカドー横浜別所店 店長 青木 正太さん
幼い頃から、美容師である母の背中を見て育った青木さん。美容師を志して一般の美容室に就職しますが、先輩との関係性に悩み、1年半ほどで退職してしまいます。その後、美容業界を離れ、スーパーや倉庫作業など、美容業界とは無関係の職種で6年ほど働いていました。
「最初の美容室にはかなり口調が厳しい先輩がいて、自分も未熟なところも多かったので人間関係が築けませんでした。もう美容師はやらないって決めたんですが、20代半ばのときに父親が病気で亡くなって。その時に『自分で髪を切ってあげたかったな』っていう想いが残ったんです」
そんな気持ちを抱えながらも、迎えた20代最後の年。たまたまつけたテレビから流れてきたのが、QBハウスの取り組みを特集した番組でした。「0からカットを学ぶプログラムがあるなら、もう一度美容師を目指せるかもしれない」そう思った青木さんは、QBハウスに飛び込む決意をします。
「素人同然の状態で入社したので、続けられないんじゃないかという不安が大きかったです。でも入社後の研修やロジス(技術研修)に取り組むうちに、『同期のみんなで卒業したい!』という気持ちも芽生えて、不安を乗り越えられたんです。誰かがテストに落ちたりすると、励まし合って、支え合う。同期の存在は本当に大きかったですね」
人間関係で悩み、一度は美容師を諦めた青木さんでしたが、QBハウスで出会った仲間たちと過ごした時間が、その不安を払拭してくれたのだそう。しかし店舗に配属後、今度はお客様との関係性に悩むこととなります。
「口調が厳しく、オーダーも難しいお客様が月に1度いらっしゃり、なかなか自信が持てなくて……いつも先輩たちに入客を代わってもらっていました。でも何ヶ月も逃げ続けているうちに、情けなくなってしまって。後輩を教えていく立場になるのに、このままじゃいけないと思い、勇気を出してカットに入らせていただきました」
無事にカットが終わり、お客様が満足して帰っていく姿を見て、青木さんは喜びと自信が湧いてくるのを感じたそう。
「今思えばこの出来事があったからこそ、自分の中で自信がついて、店長を目指そうと思えたんだと思います。小さなことから逃げ続けると、段々壁が高くなっていってしまう。まずは勇気を持って挑むことを学びました」
その後、店長になるための試験に合格。店長となり、2年が経とうとしています。店長となってからは、「働くスタッフを守れる存在でありたい」と思うようになりました。
「自分にとって難しいお客様に対応できない時も、怒ることなく、焦らせることもなく、できるようになるまで成長を待ってくれた先輩方がいました。その時に『守られている』という感覚だったんですよね。だから私もスタッフを守りたいという意識を持つようになりました。スタッフと定期面談をするときは、どんなことを思っているのか、悩んでいるのか耳を傾けるようにしています」
相手に寄り添い、成長を見守る。人のために想い、行動できる店長を目指していると青木さんは言います。
「目標としては、みんなが笑顔で長く働ける環境をつくっていきたいと思っています。僕にとって、理美容師は誇れる仕事。時には大変なこともあるかもしれないけれど、一緒に働くみんなが理美容という仕事を諦めずに、誇りを持って働ける場所になるように今後も頑張っていきます」