理容科に光が差す!? 6年連続増加の回復傾向
公益社団法人日本理容美容教育センターの発表によると、2025年4月に理容師・美容師養成施設へ入学した生徒数は、理容科1,142人(前年比+4.8%)、美容科20,467人(同+3.5%)と、いずれも前年を上回りました。
なかでも注目すべきは理容科の回復です。美容科に比較するとかなり少ないとはいえ、6年連続で増加し3年連続で入学者数1,000人台を維持。「理容科=減少傾向」というイメージを覆す動きが続いています。理容業界はこれまで、「男性向けに特化した古い職業」「後継者不足」「働き手の高齢化」といった課題を抱え、長く志望者が減少してきました。理容離れが深刻化していた時期もあります。
そんな中で近年、理容への関心が再び高まりつつあります。その背景には、バーバースタイルの人気再燃やメンズ美容市場の拡大、さらには美容科とのダブルライセンス取得を目指す動き、また時代に合わせた労働環境の改善など、業界の新しい潮流が影響しています。
今回のブログでは、理容科回復の要因と、今後に向けた課題について掘り下げていきます。
メンズ美容の広がりが志望動機を刺激
まず注目すべきは、男性向け市場の活性化です。若年層を中心に、フェードカットやスキンフェードといった理容ならではの技術が人気を集め、SNSでも洗練されたバーバースタイルが話題となっています。バーバー文化の再評価により、理容の世界に「かっこよさ」や「先進性」を感じる若者が増えてきました。
理容師の魅力は、髪を整えるだけでなく、「肌・表情・頭皮」など顔まわりをトータルでケアできる点にあります。シェービングや眉カット、フェイスラインの整え、頭皮マッサージやリラクゼーションなど、提供できるメニューは多彩。美容師との差別化が図れる“総合的なケア技術”として、男性の美容意識の高まりとともにニーズが拡大しています。
増える女子学生 レディースシェービングに注目
一方で、理容科に進学する女性の数もじわじわと増えています。2025年時点での理容科入学者の男女比はおよそ7対3と依然として男性が多いものの、女性の割合も年々上昇傾向にあります。
その背景には、「レディースシェービング」人気の高まりがあります。顔そりは、うぶ毛処理や美白・保湿などを目的とした“肌の土台づくり”として定着しつつあり、特に理容師だけが行えるカミソリを使った施術は、専門性の高いメニューとして女性からの信頼を集めています。
女性理容師によるレディースシェービング専門店の増加や、女性専用ブースを設ける理容室の登場も後押しとなり、清潔感や安心感、丁寧な接客が求められるこの分野で、女性理容師の活躍の場は今後さらに広がっていくと考えられます。
ダブルライセンス志向も追い風に
通信課程でも注目すべき動きがあります。2024年の理容科通信課程の入学者数は1,023人。そのうち約48%が美容師免許をすでに取得しており、ダブルライセンスの取得を目的としています。理容と美容、両方の国家資格を持つことで施術の幅が広がり、ブライダル・メンズ・レディースの各分野で柔軟に対応できるようになります。
今後の課題は「就業率」と「継続率」
一方で、入学者数の増加=即戦力人材の確保というわけではありません。文部科学省の「学校基本調査」や、民間調査では、中途退学率は約15%、卒業後に理美容業に就かない未就業者が約20%というデータもあります。この現状を踏まえると、業界全体での育成力・定着力の強化が急務です。
・学校側では、現場に直結する技術・接客・マインドの教育
・サロン側では、待遇改善・労働環境の整備・育成体制の強化
この両輪が機能することで、理美容業界における人材の循環と成長が持続可能なものとなります。
理容師の新しい可能性を業界全体で支える
理容科の入学者数増加は、理容師という職業の可能性が見直されつつあることの象徴です。男子・女子を問わず、多様な働き方とスキルの組み合わせが可能な「プロフェッショナル」として、理容師の価値はこれからさらに高まるでしょう。そしてその未来を支えるのは、今この業界にいる私たちです。教育機関・現場サロン・業界団体が一体となり、理容師という選択肢の魅力を次世代に伝え、育てていく取り組みが必要です。
私たちQBハウスでも理容師免許取得者を歓迎しています。カットメニューのみですが新卒者のみならずブランクある方の中途入社も大歓迎ですのでお気軽にお問い合わせください。
※参考記事 https://ribiyo-news.jp/?p=46976