リクルートワークス研究所が20〜59歳の働く男女を対象に行った調査によると、キャリアの悩みのうち｢自分が人生やキャリアでどうしていきたいか分からない｣について、「当てはまる」または「どちらともいえない」と回答した人が8割を超えたといいます。年代別では30代が84.2%でもっとも高く、キャリアの展望が描けない30代が多いことがわかります。逆の見方をすると、30代は自分のキャリアを見直しリスタートする絶好の機会と言えるでしょう。

前回のブログで解説したように、美容業界での30歳も悩みの多い時期・・業界内でもキャリアの選択肢は多くあります。人生100年時代の今、キャリアチェンジも転職もそう珍しい話ではありません。そこで今回のブログでは、前回のブログを深掘りし、30歳からのキャリアを見直す上で大切なこと、その方法をお話ししたいと思います。

自己分析で自分の価値観を知る

自己分析と言えば、ファーストキャリアのスタートである就職活動時に行うものでした。しかし30代の社会人の間で、転職前に限らず、一度立ち止まって自分の価値観や強みを考えたいと自己分析に取り組む人が増えているようです。背景には、キャリアは自分で作らないといけない現代の風潮があります。昔のように終身雇用が約束され敷かれたレールの上を走ればOKという時代ではありません。そこで自己分析をして人生の迷路から脱出しましょう。自己分析には多くの方法がありますが、その中から自分の仕事に対する価値観や本質を見つける２つの方法を紹介します。

※こちらのブログでも基本的な自己分析を紹介しています。https://qb-recruit.com/column/post-8623/

１、バリュープライオリティ分析

バリュープライオリティ分析とは、バリュー（Value：価値観）のプライオリティ（Priority：優先順位）をつける分析のことです。この分析を行うことで、キャリア選択において非常に重要な要素である「価値観」を整理することができます。価値観が整理されると、キャリアを見直す際に何を重視すればよいのか明確になり、自分にとって納得のいくキャリアを選ぶことができるようになります。

まずは、あなたが人生で大事にしたい価値観を20個あげてみましょう。

（例）

そしてその中から５つに絞ります。絞られた５つが下記だったとします。

・好きな事をやる

・お金を稼ぐ

・成長し続ける

・人に認められたい

・家庭を大切にしたい

その中で順位を決めます。考え方として、例えば上の２つからどちらが優位か決める場合、

・好きな事を出来て楽しいけどお金はあまり稼げない

・お金が稼げるけど仕事が好きではない

それだったら「好きな事をやる」方が優位だな…というように考えて優先順位を決めて行きます。

２、なぜなぜ分析

なぜなぜ分析とは、問題に対して「なぜ？」を５回程度繰り返し問いかけることで物事の本質や因果関係を分析し、本当の原因を突き止めるという問題解決の方法です。以下に簡単な例をあげます。

問題：サロンに遅刻してしまった。

１、なぜ？・・家を出るのが遅くなってしまったから

２、なぜ？・・起きる時間がいつもより遅かったから

３、なぜ？・・目覚まし時計をセットし忘れたから

４、なぜ？・・昨日は飲み会で帰りが遅くなり家に着くなりすぐ寝てしまったから

５、なぜ？・・寝る前に余裕がないと目覚まし時計のセットを忘れてしまうから

解決策：朝目覚めたタイミングで翌日の目覚ましをセットする事を習慣づける

元々はトヨタ自動車の生産現場で生まれて問題解決のために実践されていたもので、その後広く一般にも認知されるようになり、自己分析にも応用されるようになりました。あなたがもし「美容師を辞めて違う仕事に就きたい」とか「今のサロンではキャリアアップできない」と感じていたとしたら「なぜ？」を５回繰り返し、本当の原因を突き止めてみましょう。そうすると案外自分自身で解決できる問題かもしれません。

30代は自分の才能を発見する最後のチャンス！？

以上の自己分析方法を使って自分の人生の価値観や、キャリアを見直したい根本的な原因について考えてみましょう。その上で次の行動へ移しましょう。30代は自分の才能を発見する最後のチャンスと、ベストセラー作家の本田健氏は著書「30代にしておきたい17のこと」で話しています。20代で諦めていた事が急に実現したり、ないと思っていた才能がひょっこり出てきたりするのが30代とのこと。30代で見つけた才能をぜひ開花させてください。

QBハウスでも30代から才能が開花する美容師・理容師はたくさん存在しています。キャリアを見直す事があなたの才能を開花するきっかけになるととても素敵だと思います。30歳からのキャリアの見直し、お気軽にご相談ください。