就職活動中の理美容学生の皆さんにおかれましては、就職活動も後半になりました。近年就職活動は早期化しているため、理美容学生1年生のうちから「就職先はどんなサロンがいいかなあ」とネットなどを通じて情報収集されてきたことでしょう。中には就職ガイダンスにも多数参加したり、サロン見学も数多く行っている学生さんもいることと思います。その結果、「情報がありすぎて何が良いのかわからなくなってきた」と悩む学生さんも少なくないのではないでしょうか。
そこで、今回の記事では今まで収集した膨大な情報の中から、自分に合った情報をどのように整理すれば良いか、「情報整理術」について解説したいと思います。
1 自分の理想を固める
①目的を明確にする
情報整理の目的を明確にします。今回であれば「就職活動において、自分の就職先を見つけるため」という目的です。
②就職先に必要な条件を書き出す
そして自分にとって理想とする就職先の条件を改めて整理していきましょう。以下の項目を参考に、「就職先に希望すること」を整理してください。(他に気になる項目があれば付け足してください。)
<就職先に希望すること>
項目 |
具体的な内容 |
勤務エリア | 自宅通勤か一人暮らしか |
やりたい技術 | カット、カラー、パーマ、マツエク、ネイル、ヘアメイク、着付け、など |
教育カリキュラム | スタイリストデビューまでの期間 |
キャリアプラン | スタイリストデビュー後どうキャリアアップするか |
雇用条件 | 初任給、昇給、休日、勤務時間など |
福利厚生 | 社会保険、寮、交通費、住宅手当など |
規模 | 店舗数・スタッフ数 |
年代構成 | スタッフの年齢、お客様の年齢層や男女比率 |
サロンの特徴 | 得意なヘアスタイル、お店の雰囲気など |
③情報の優先順位分け
リストアップした情報の全てが満たされる就職先はまずありません。その中から優先順位を決めていきましょう。「できる技術」や「教育カリキュラム」を最優先にしたいのか、「休日」や「労働時間」を最優先したいのかで、サロン選びは全く違ってきます。優先順位は5個くらいに絞れるとベストです。
2 今持っている情報を整理する
①サロンをリスト化する
今までガイダンスやサロン見学で出会ったサロン情報、また現在気になるサロンのサロン情報をを改めてリスト化し、整理してみましょう。上記の項目に基づいて優先順位に照らし合わせて整理できるとベストです。
※リスト化する際の項目としては勤務エリア、できる技術、教育カリキュラム、キャリアプラン、雇用条件、福利厚生、規模、年代構成、サロンの特徴、またその際に、歴史(創業年)や経営理念について、改めてチェックしてみましょう。
②可視化してまとめる
具体的にはエクセルやGoogleスプレッドシートを使って情報を一覧表にまとめると良いでしょう。デジタルツールを使う事が苦手な人は「就活ノート」を作りまとめると良いです。大切な事はまとめた情報を可視化する事です。色分けを活用すると視覚的に整理しやすくなります。そして常に見るようにします。
3 情報を再収集・更新する
理想が固まり、今までの情報が整理できたら新しい情報を収集していきましょう。
①メモをとりながら再収集する
今持っている情報に加えて新しい情報を再収集する際は、メモを取る習慣をつけます。オンラインで見つけた情報はブックマークやスクリーンショットを使い、必要な箇所をハイライトしておきます。本や資料の場合は、ポストイットやマーカーで重要なポイントを目立たせておきましょう。
②定期的な見直しと更新
整理した情報や集めた情報は定期的に見直し、最新の情報に更新することが大切です。特に気になるサロンの求人情報(会社説明会など)は、Instagramやホームページで更新されることが多いためしっかりフォローをして定期的なチェックが必要です。
4 情報の信ぴょう性を確認する
理美容業界の就活の主な情報源はInstagramなどのSNSが多いようです。その情報源が信頼できるかどうかを判断します。特にSNSの情報は必要以上に良く見せようとしている情報が多いので注意しましょう。求人票やサロンのホームページ、業界専門誌、ニュースメディア、先生や先輩のアドバイスなど、信頼性の高い情報源からも情報を得るようにしましょう。
これらの方法を参考にして、効率的に自分に必要な情報を整理し、就職活動を進めてください。
さて、情報が洪水のように溢れる時代では、就職活動に限らず、情報を収集した後、自分に必要な情報を整理するテクニック(情報整理術)が重要です。情報整理術のスキルを養うためにしっかりノートを取るなど、学生のうちから心掛けておきましょう。