46歳、もう一度美容師へ。子どもに見せたかった『挑戦する背中』。
プロフィール紹介
新卒で勤めたサロンを手荒れで辞めて以降、地元福島に戻り様々な仕事に従事。25年のブランク・カット未経験から46歳で美容師へ再挑戦。ロジスカットスクールで技術を習得し、現在はエリアマネージャーとして後進の育成にも携わっている。
Q.業界を離れていた期間も長かったと思いますが、なぜもう一度美容師を目指そうと思ったのですか?
専門学校を卒業して都内の美容室へ就職しましたが、半年ほどで手荒れの症状が出てしまいました。お店からは受付業務をしながら症状が落ち着くのを待とうと言っていただいていましたが、その間に同期や後輩が次々と入客していく姿を見て、焦りや悔しさがどんどん大きくなってしまって…。夜も手の痒みで眠れない日が続き、結局美容師を諦めました。
地元へ戻ってからは、生活のためにいろいろな仕事を経験し、最後は化学工場で10年間働いていました。収入も安定していましたし、リーダーも任せてもらっていました。
でも、尊敬していた先輩や友人が立て続けに亡くなったことと、息子たちが不登校になったことなど、人生を考え直す出来事が一気に重なったんです。その時に初めて、「このままでいいのかな」と思いました。自分らしく生きるなら、最後に何をしたいだろう。そう考えた時、もう一度美容師に挑戦したいという気持ちが自然と湧いてきました。
Q.福島を離れ、関東で挑戦することに不安はありませんでしたか?
もちろんありました。でも、カット未経験からスタートするなら、できるだけ多くのお客様を経験できる環境へ行きたいと思っていました。ネットで求人を探しても、「ブランク歓迎」と書いてあっても、実際はカット経験者を募集している求人がほとんどでした。
そんな時に見つけたのが、ロジスカットスクールでした。「給料をもらいながら技術を学べる」という仕組みも魅力でしたが、それ以上に、カット未経験でも本気で育ててもらえる環境があることに希望を感じました。藁にもすがる思いで、その日のうちに応募したことを今でも覚えています。
Q.ご家族の反応はいかがでしたか?
仕事を辞めて東京へ行くという話をするのは、本当に勇気がいりました。当時は妻も体調を崩していましたし、子どもたちも学校のことで悩んでいる時期でしたから。でも、私は子どもたちに、「何かが変わるのを待つより、自分から動けば人生は変えられる」という姿を見せたいと思っていました。
家族会議で思い切って話したところ、「止めてもどうせ言うこと聞かないでしょ。気が済むまでやってきな。」と笑って送り出してくれました。もちろん条件はいろいろありましたが、背中を押してくれた家族には本当に感謝しています。
Q.ロジスカットスクールで学んだ日々はいかがでしたか?
本当に人に恵まれた半年間でした。同期とは20歳近く年齢が離れていましたが、「遠慮せず思ったことは言い合おう」と最初に約束したこともあって、とても良い関係を築くことができました。トレーナーの方々も本当に親身で、担当トレーナーだけではなく、他のトレーナーや、本社の方までいつも気に掛けてくださっていました。誰に相談しても親身になってくれる環境だったので、「一人で頑張っている」という感覚は一度もありませんでした。だからこそ、不安よりも「早く上達したい」という気持ちで毎日研修に取り組むことができました。
Q.カット未経験でも、自信を持てるようになったきっかけは何でしたか?
最初の頃は、本当に緊張の連続でした。手は震えるし、カットに30分近くかかってしまうこともありました。でも、ある日、お客様から「前回切ってもらった方だよね?前回の仕上がりとても綺麗で周囲から褒められたよ。ありがとう。」と言っていただけたことがあったんです。その一言が本当に嬉しくて、「もう少し頑張ってみよう」と思えました。
自信がついたというよりは、安心感が少しずつ積み重なっていった感覚ですね。ロジスで学び、OJTで先輩方から「さっきのカット上手だったね」と声を掛けてもらえたことや、お客様からいただいた「ありがとう」。その一つひとつの積み重ねが、気付けば自信へと変わっていました。
Q.エリアマネージャーになった今、未経験やブランクのある方をどのような気持ちで迎えていますか?
私自身、もともと人見知りで、自分が研修中はOJTの前日に一人でお客様やスタッフとの会話のシミュレーションをするくらい不安でした。だから、新しく配属される方の気持ちはよく分かっているつもりです。技術だけではなく、人間関係や新しい環境に不安を感じる方も多いと思います。私がマネージャーを目指したのも、技術ではなく、そうした不安で辞めてしまう人を見て、「それはもったいない」と感じたことがきっかけでした。安心してカットに集中できる環境があれば、人は必ず成長できます。
私もたくさんの方に支えていただいたので、今度は自分が支える側でありたいと思っています。
Q.当時の自分と同じように迷っている方へメッセージをお願いします。
私は46歳、カット未経験、25年のブランクから美容師へ再挑戦しました。最初は、半年後に自分がカットしている姿なんて想像もできませんでしたし、「また失敗したらどうしよう。」そんなことばかり考えていました。
でも、あの時勇気を出して一歩踏み出したからこそ、今こうして毎日やりがいを感じながら美容師として働くことができています。
何歳からでも、自分の人生は選び直せると思っています。人生は一度きりです。もし今、「挑戦してみたい」という気持ちが少しでもあるなら、その気持ちを大切にしてください。迷ったら、自分の選択を信じて一歩踏み出してみてください。その一歩が、これからの人生を大きく変えてくれるかもしれません。