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多くの美容師が悩まされているのが、手荒れや腰痛といった職業病。そのせいで毎日の仕事がツライという人も多いですよね。でも実は、こうした職業病には労災保険が申請できることがあるんです。今回は、美容師の職業病と労災についてご紹介します。

 

労災保険とは?

労災保険とは、仕事中、もしくは通勤中にけがや病気になった場合に、保険金を支払ってもらえる制度です。けがや病気の治療費だけでなく、それによって障害が残った場合や介護状態になった場合、亡くなった場合も労災保険によって保険金を受け取れます。

また、健康診断の結果によって労災申請できるケースも。さらに、仕事ができない間の給与の補償もしてもらえますよ。

 

因果関係が証明できれば労災認定される

では美容師の職業病とも言える手荒れや腰痛などは、労災申請できるのでしょうか?結論から言えば、ケースバイケースです。ただ仕事と症状の因果関係をしっかり証明できれば、労災認定される可能性は十分あります。

例えば「これまでほとんど手荒れはなかったのに、新しいシャンプーやカラー剤を導入した途端、手が荒れるようになった」というケース。この場合は、明らかに新しいシャンプーやカラー剤が原因だと分かりますよね。こうしたケースの場合には、労災認定される可能性が高いです。このほかにも「ヘアカットの最中、はさみで自分の手を切ってしまった」「美容室に届いた荷物を持ちあげた瞬間、ぎっくり腰になった」というケースも、因果関係が証明できます。

逆に言えば、因果関係が明確でないものに関しては、労災認定されない可能性が高いです。例えば手荒れは、自宅の掃除や料理、食器洗いなどの家事をしていても起こることがありますよね。腰痛も自宅での作業や子育てで起こることがあります。

このように「仕事でこうなった」と証明しにくい場合には、労災認定されません。そのため、日々の仕事の積み重ねで起こった手荒れや腰痛は、認定が難しいんです。

 

労災を受け取るには従業員であることが条件

では、因果関係が証明できれば、誰にでも労災保険はおりるのかと言われれば、実は「NO」。労災認定されるためには、「その会社に雇用されていること」が前提条件なんです。しかし、フリーランスの場合は業務委託。つまり、個人事業主であり従業員ではないため、労災が適用されません。

もしフリーランスが労災保険を考えるなら、労働局認定の特別加入団体が用意する労災に加入すると良いですよ。

 

手荒れや腰痛は放っておく人も多いですが、ちゃんと仕事との因果関係が証明できれば、労災認定される可能性があります。気持ち良く仕事を続けるなら、きちんと治療をした方が良いですし、そのためのお金を受け取れるなら、受け取っておいた方が良いですよね。

問題は、組織化されているにも関わらず社会保険加入をしていないサロンが多いこと。理美容師を雇用していれば加入しなくてはなりませんが、社会保険料は会社と社員とで折半するのがルールですので、社員の社会保険寮を半分負担しなくてはならず、理美容師も手取りの金額が減ってしまうので、社会保険加入を希望しなかったりします。

若いうちは良いですが、それでも病気になって病院にいくときには保険がきかず10割全額負担となりますし、もっと怖いのが年金がもらえなくなること。十分な蓄えがあれば良いですが、理美容師では十分な蓄えはオーナーにならない限りほぼ不可能。会社組織をとる理美容室が多くなってから30年ほどが経過しましたが、その頃から社会保険を加入していなかった人たちがそろそろ現役を引退することになると思いますが、年金はもらえず貯蓄もさほどない中で、人生100年時代を生きていけるか、社会の大問題であると思います。

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