雑学・業界話題 25028757_m (1)

コロナウイルス感染拡大という衝撃的な出来事も2023年で4年目を迎えます。

理・美容業界においても密にならない店舗運営やマスク生活で生まれた新たな美容ニーズ、デジタル化の浸透など大きな変化がありました。そのような変化の中、理容師、美容師になりたい若者が増えているという理・美容業界にとって嬉しいニュースがありました。新年初めの記事ではその件について紹介します。

美容科2万0003人が入学 14年ぶりに大台回復

文部科学省が2021年12月22日に発表した令和3年度学校基本調査によりますと、令和3年度(2021年)の美容専門学校入学者数は2万0003人で、14年ぶりに2万人の大台を回復したとの事です。令和4年度(2022年)の入学者は2万0076名で微増との事です。それ以前は過去最高の2004年2万6576人をピークに減少し2008年以降、1万7000人〜8000人台の横ばい状態が続いていました。

理容科の入学者数に関しても令和3年度(2021年)は943人で前年より264人(39%増)と大幅に増えました。

18歳人口減少により専修課程全体では落ち込む

ところが、専修課程(専門学校)全体では、18歳人口が長期に減少していることから、令和4年度(2022年)入学者数は30万人台の大台を割り込み、前年比7%減の28万5千人台に落ち込んでいます。その事からほぼ横ばいだった美容科は健闘しており美容師人気が続いているとも判断できます。そして14年ぶりの2万人超え。ではなぜ美容師人気なのでしょうか?

不景気になると理美容志望者が増える!?

昭和時代から不景気になると会社員になるよりは「手に(技術)職をつけた方が良い」という考えで美容師のなり手が増えるといわれています。失われた20年、いや30年といわれるように日本は不景気が続いていますが、その説は令和の時代にも通用したのでしょうか。確かに不景気の影響もあると思われます。しかし、それだけの理由でしたら平成時代に増えてもおかしくないため、他にも要因があると考えます。

コロナ禍で変化した進路への考え方

令和3年度(2021年)といえばコロナ真っ只中のタイミングです。令和3年度に美容学校へ入学した学生たちが高校2年生の3月にコロナが起き、高校3年生は我慢の1年を過ごして来た年代です。おそらく、運動会、修学旅行などのリアルイベントは全部中止。学校もオンライン授業が始まり、外出も自粛、在宅時間が増えて学生たちは家で何をしていたでしょうか。スマホでSNSを見る時間が圧倒的に増えた事でしょう。そしてヘアメイク動画など美容コンテンツは若者に多く視聴されています。その結果、美容師の仕事に興味を持つ若者が増えたのではないでしょうか。またコロナ禍で企業倒産のニュースが相次ぎ、会社員になっても将来が不安ではないかと考え専門職への進路を希望する若者が増えたのではないかと考えます。

就職先に困らない理・美容師の仕事

また美容学生は就職先に困りません。コロナで大打撃を受けた観光業界、エンタメ業界などに比較するとコロナ禍においても求人が多い業界です。あまり一般的に知られていませんが、理・美容業は​​厚生労働省が所管する法律「生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律」で規定されております。そのため国民の衛生に寄与する職業として、2020年5月緊急事態宣言が発令された際も営業停止になりませんでした。

単なるブームで終わらせない為に

過去に社会的現象にもなった「美容師ブーム」がありました。2000年ごろ、人気俳優が美容師に扮したドラマや、美容師たちが技術を競うテレビ番組が放映されました。その影響でカリスマ美容師が生まれ、その後美容科入学者数はピークを迎えました。そして時代は変わり今の美容師ブームは明らかにSNSの影響があるでしょう。美容師インフルエンサー、YouTuberも数多く存在し若者のハートを掴んでいます。単なるブームで終わらせない為には、美容学校や我々美容企業が今の時代にあった教育・就業環境を作っていく事が求められるでしょう。

私たちQBハウスでも今の若者に合った教育に取り組み、若者が活躍できる会社であり続けたいと考えています。

Related Keyword

Recommended Articles

Column Category

トップへ