美容業界では全国で26万件以上の美容室があります。数の多さも驚きますが、サロンの種類も非常に多様化しています。その中で自分に合ったサロンを選ぶのは至難の技と言っても過言ではないでしょう。サロンの情報を収集することも大切ですが、それ以前にぜひやっておきたい自己分析について2回に分けてお伝えします。
多くの選択肢の中で優先する事柄は何か?
そしてさらに「サロンの規模」「勤務地」「給料」「休日休暇」「勤務時間」「福利厚生」「客層」「スタイリストになるまでの期間」「同期の人数」など、数多くの選択肢があります。そして、その中から優先順位を決める事が必要で、その基準を決める際に自己分析が役立ちます。
※図は株式会社ビューティープロ発行「美容師になろう!」より引用
自己分析とは
就活を始めるにあたって、最初に行う作業が「自己分析」です。自己分析とは、「自分はどんな事がしたいのか」「どんな能力があるのか」「どんな価値観を持っているのか」などを深く知る作業のことです。自分の経験・価値観をもとに、自分の意思で進路を決定することが主な目的となります。自己分析ができていない段階で就活を始めても、自分のやりたい仕事や行きたいサロンがわからず、迷走してしまいます。まずは自己分析にしっかりと取り組み、自分自身を理解することをお勧めします。以下に自己分析のメリットを挙げてみました。
- 自分の価値観がわかる
「自分自身の価値観」とは、自分の好き嫌いや大事にしている考え方などです。価値観は、自分の中では当たり前になってしまっている事が多く、深く考えなければ、気づかない事もたくさんあります。自分はどんな考え方を持っている人間かを知ることにより、その考え方に合ったサロンを選ぶ事ができます。
- 自分の強み・弱みが把握できる
「私には強みなんてない!弱みばかりだ」と考える人も多くいますが、じっくり自己分析を行えば、自分にも強みがあることがわかってきます。強みがわかれば、自己PRにも活かす事が可能です。
- サロン選びの基準(軸)ができる
単純に「大手サロンだから」「有名サロンだから」という理由でサロンを選んだ場合、サロン選びの軸がないため志望動機や自己PRがつくりづらいものです。一方で、自分の価値観や強み・弱みがわかれば、サロンを選ぶ際の基準ができてきます。自分に合ったサロンであると確信が持てれば、志望動機や自己PRを非常にスムーズにつくることができるのです。
- 就活に迷いが無くなる
就活は人生で初めての経験のため、どんなサロンが自分に合うのかわからなかったり、自信が持てなかったりする学生さんが多いようです。しかし自己分析をする事により自分のなりたい美容師像が明確になり合うサロンを見つけやすくなります。
自己分析の3つのステップ
自己分析を下記の順番でやってみましょう。
- 過去を振り返る
今の自分を形成しているのは過去の経験です。生まれた時から現在までを振り返り自分に関するデータを書き出しましょう。「自分史」を作成して振り返る作業となります。特にいつ美容師になろうと思ったか、その時の様子を具体的に書きましょう。
- 自分のことを分析する
自分史で過去を全て洗い出したら、そこから自分はどういった事にモチベーションを感じるのか、強みは何か、考えてみましょう。自分のことを分析する事でこれまで気づいていなかった価値観や強みが見つかるとそれが自信に繋がります。
- 分析結果を下に自分の事を言葉にする
分析結果をもとに「就活の軸」すなわち「どんな美容師になりたいのか」と、サロンへのアピールポイントを言語化していきます。
以上、サロン選びの前にやっておきたい自己分析についてお話ししました。
就活生はサロンで働いた経験が無い場合が多く、ガイダンスなどで色々なサロンの話を聞くと「これはいい、あれもいい」とコロコロ自分の希望が変わってしまい混乱してしまいます。そうならないために自己分析に取り組み自分の軸をしっかり持ちましょう。次回は、自己分析の3つのステップについてさらに詳しく説明したいと思います。
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